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【ライブレポート】勝井祐二 x U-zhaan x 石若駿 @ 下北沢440 2017/01/08

新年ライブ始め 2017/01/08@440

結論から言うと、とても良かった。またこの組み合わせを観たいし、来月や再来月の回も行きたい。

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このライブは、440 にて勝井氏と U-zhaan 氏が毎月ランチライブと称して演奏している場に、ゲストとしてジャズファンであれば知らない人はいないであろう若手ドラマーの雄、石若氏が参加したというスタイル。

私は Rovo や石若氏の演奏は幾度か観てきたものの、U-zhaan の演奏は動画を少し予習した程度で初めてだったが、タブラという楽器の懐の広さに驚いた。

一曲目がはじまってすぐ、この三人の役割をトリオに当てはめて、

バイオリンがメロディ

・ドラマーはもちろんリズム

・タブラは音階もあるようだし音域的にもベースのようなものか?

と甘く推測していたが、1曲めの中盤あたりからずっと裏切られていた。

全体的に、タブラが場のスピード感、緊張感、停滞感、場面転換などなどを指揮している役割に見えた。同じ太鼓族である石若氏が隙間をすっと入ってくる。

勝井氏は2人をバックに自由に乗る人といった印象。シンプルで楽しいリフを重ねていく。およそワンコード(ワンモード)の世界のなかで、2−3音のリフを作っているだけといえば単調になりそうなものだが、ディストーションをかけたりドラム&タブラのリズムパターンが無限の広がりを見せてくれるおかげでまったく飽きない。比較的自由に見える一方で、リズムチェンジやキメのタイミングではリードする側となり気迫ある場面も幾度か。

エレキバイオリンが二胡のような大陸を感じさせる音が全体的に気持ちよかった。(無印良品のような音といえば伝わるかな)中盤のループを多用した曲ではオーケストラさながらの広がりもありこれまた目を瞑って大陸感に浸った。

Rovo x System 7 の時のようなデジタルで計算しつくされたダンスホールのための世界ではなく、大らかに場の空気を織り上げていくような感じで、小さな箱で聴くのに適したものだった。

リズムパターンとしては、基本3+3+2のような8ビートが根底にある中で、強打の4分音符からの展開や緩急を楽しめた。

11拍子のくだりは高度な処理すぎてついていけなかったが、付いていこうと頑張る石若氏が圧倒的に爽やか。U-zhaan氏の解説によると8+8+6とのことだが速すぎてまったくわからなかった。そのやりとりのあとの曲はタブラ始まりからハイハットが重なるが完全にユニゾンとなっており、引きずってるなぁと思ったが、すーっと溶け込んだのはやはりうますぎた。
アンコールでは4ビートに聴こえなくもない場面もあり、リラックスした石若氏の表情が印象的だった。

ちなみに、MCで宣伝されてた石若氏のファーストアルバム Songbook は500枚プレスしたものがすでに売り切れで、実店舗だと新宿・渋谷のタワレコに次プレスが入ってくるらしい。
あと、次回U-zhaan氏が出演するランチライブは3月で(2月はタブラHunting in Indiaのため欠席)、なんとASA-CHANGと共演することが確定。元巡礼メンバーと現役のASA-CHANGとの新しいケミストリーが観られるのはファンとしても嬉しいだろう。ドラムセットは不要とのこと。

 

どこかに当日の動画落ちてないかなと探したところ、同じく440で、Dr. 千住氏でシンセ入り編成のものがあったので雰囲気だけそうぞ。

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